大学の友人との新年会で小笠原伯爵邸に行ってきました。小笠原伯爵邸は、礼法の宗家として有名な小笠原家の第30代当主、小笠原長幹伯爵の邸宅として建てられたスパニッシュ様式の邸宅です。現在はレストラン&結婚式場として営業しており、最先端のヌエバ・コシーナ(新しいスペイン料理)を楽しむことができます。
Condesa
今回は全8品のランチコースCondesa (¥12,100)をいただきました。メニューは毎月変わり、基本的にシェフのおまかせのモダンスパニッシュコースとなっています。
前菜は「アーモンドフラン ハモンコンソメとサンファイアとキャビアのコカ。コカとはスペイン東部発祥のパンで、ピザに似ています。
二品目は「鰯のテリーヌ 米茄子エスカリバーダのクレマ」。エスカリバーダは野菜を直火で焼くカタルーニャ地方の伝統料理。とろりとした焼き茄子みたいな感じでテリーヌとの相性もぴったり。
三品目は「帆立貝 レンズ豆のチミチュリ パンセタ」。トッピングのパンセタ(生ベーコン)がホタテの旨味を引き立てており、大変美味でした。
三品目は「古代黒米のアロスメロッソ アオリイカのタリアッテレ」。「アロスメロッソ」なんてファンタジー小説のキャラクターに出てきそうでかっこいいねと友人(スペイン史学専攻)に話したら「チーズケーキを高級感を出すためにガトーフロマージュと言ってるのと同じよ。」との事。ちなみに「雑炊」という意味らしいです。タリアッテレ(パスタ)風にカットしたイカとプチプチとした食感の黒米の組み合わせが絶妙でした。
お魚のメインはアンコウのフライ。日本ではアンコウといえば鍋ですが、スペインではフライで食べるのが一般的だとか。ふっくらして美味しかったので今度家でもフライに挑戦してみようと思います。
お肉のメインは「イベリコプルマの備長炭焼き」 。牛ヒレ肉のような柔らかさでびっくりしました。添えられているのはセミドライパプリカとちぢみほうれん草、ピキージョ(赤パプリカ)のピューレ。
デザートの一品目は「金柑 黒糖のクランブル 紅茶のアイレとともに」。ふわふわの紅茶味の泡ソースが目をひく斬新なデザートでした。アイレとは「空気」の意味。
デザートの二品目は「春の訪れ いちごと柚子と日向夏」。旬のいちごを使ったフレッシュなデザートでした。
食後のコーヒータイムには茶菓子が出てきます。左からグミ的なフルーツゼリー、ボルボロン、ギモーヴ。
どのお料理も美しく美味しく、斬新でした。この内容で12,100円はかなりお得だと思います。
食後は邸内や庭園を散策。自分が新宿にいることを忘れてしまいそうになるくらいスペイン的な時間を過ごすことができました。